TL;DR
- コスト重視の中小企業にはSurfshark for Businessが有利——ユーザー無制限プランで固定コストを予測しやすい。
- IT管理・ゼロトラスト・SSOをフル活用したい成長企業にはNordLayerが一歩リード——SCIM自動プロビジョニングや細粒度アクセス制御が充実。
- 迷ったらNordLayerを選ぶのが無難——SOC 2 Type II認証、専任アカウントマネージャー、豊富なMDMインテグレーションが将来の拡張を支える。
はじめに
「従業員10〜100名規模のビジネスVPNをどう選ぶか」——これは2026年現在も多くのIT担当者が悩む問いです。クラウド移行が加速し、リモートワークが常態化した今、個人向けVPNをビジネスに転用するリスクは無視できません。
本記事では、Surfshark for BusinessとNordLayerを、価格・機能・運用負荷・拡張性の観点から徹底的に比較します。
両サービスの概要
Surfshark for Business
Surfshark for Businessは、コンシューマー向けVPNで培った技術基盤をビジネス向けに展開したプロダクトです。最大の特徴はユーザー数無制限プランの提供であり、急速に人員が拡大するスタートアップや、コストをシンプルに管理したい企業に支持されています。
NordLayer
NordLayerは、NordVPNのエンタープライズ部門として独立したプロダクトです。SASE(Secure Access Service Edge)フレームワークに基づき、VPNにとどまらずゼロトラストネットワークアクセス(ZTNA)、クラウドファイアウォール、アイデンティティ管理を統合したプラットフォームとして設計されています。
機能比較表
| 項目 | Surfshark for Business | NordLayer |
|---|---|---|
| 月額料金(目安) | $2.49〜/ユーザー(Starter)、ユーザー無制限プランあり | $8/ユーザー〜(Lite)、$11/ユーザー〜(Core) |
| ユーザー数 | 無制限プランあり(固定月額) | ユーザー数課金 |
| SSO(シングルサインオン) | (最新情報は公式サイトでご確認ください) | 対応(Okta・Azure AD・Google Workspace) |
| SCIM自動プロビジョニング | 非対応(手動管理) | 対応(Coreプラン以上) |
| ゼロトラスト(ZTNA) | 限定的(分割トンネリングのみ) | 対応(NordLayer Gateway + Identity-based access) |
| Kill Switch | 対応 | 対応 |
| 管理コンソール | シンプルUI(基本操作向け) | 高機能UI(ポリシー・デバイス・ユーザー管理) |
| 監査ログ | 基本ログのみ | 詳細監査ログ(SIEM連携可能) |
| セキュリティ認証 | (最新情報は公式サイトでご確認ください) | SOC 2 Type II認証取得済み |
| サポート | 24/7チャット | 24/7チャット+専任アカウントマネージャー(上位プラン) |
料金は2026年3月時点の公開情報に基づきます。最新価格は各公式サイトでご確認ください。
Surfshark for Businessの強み・弱み
強み
1. コストパフォーマンスに優れたユーザー無制限プラン
急成長中のスタートアップや、季節的に人員が変動する企業にとって、VPNコストの予測可能性は大きなメリットです。
2. 導入のシンプルさ
管理コンソールの学習コストが低く、専任IT担当者がいない環境でも展開できます。
3. 充実したコンシューマー向け機能のビジネス転用
CleanWeb(広告・マルウェアブロック)やMultihop(二段階VPN接続)など実績のある機能が利用可能です。
弱み
1. エンタープライズ統合機能の不足
SCIMによる自動プロビジョニングが非対応のため、大規模な従業員管理を手動で行う必要があります。
2. ゼロトラスト対応の限界
本格的なZTNA機能は提供されておらず、成長に伴うセキュリティ要件の高度化に対応しにくい。
3. コンプライアンス対応の弱さ
SOC 2 Type IIなどの第三者認証の状況が不明確であり、規制業種での採用に躊躇が生じる場合があります。
NordLayerの強み・弱み
強み
1. 本格的なゼロトラストネットワークアクセス
ユーザーのアイデンティティ・デバイス状態・接続コンテキストを組み合わせたアクセス制御が可能です。
2. SCIM + SSO によるID管理の自動化
Okta・Azure Active Directory・Google Workspaceとのネイティブ統合により、オンボーディング・オフボーディングを自動化できます。
3. SOC 2 Type II認証と詳細監査ログ
コンプライアンス要件の厳しい業界での採用を後押しします。
弱み
1. コストの上昇
ユーザー数課金モデルのため、チームが拡大するにつれてコストが増加します。
2. 学習コストの高さ
高機能な管理コンソールは、IT専任者がいない小規模組織では過剰に感じることがあります。
3. 最小ユーザー数の制限
(最新情報は公式サイトでご確認ください) 極小規模(1〜4名)のチームには不向きです。
規模別・ニーズ別おすすめ判断マトリクス
| 条件 | 推奨 | 理由 |
|---|---|---|
| 従業員1〜15名、IT担当者なし | Surfshark for Business | セットアップが簡単、コスト低 |
| 従業員16〜50名、急成長中 | Surfshark for Business(無制限プラン) | 固定コストで人員増加に対応 |
| 従業員30名以上、IdP(Okta/Azure AD)運用中 | NordLayer | SCIM自動プロビジョニングで運用効率化 |
| リモートファースト、ゼロトラスト移行を検討 | NordLayer | ZTNA・Identity-based accessが本格対応 |
| 金融・医療・法律など規制業種 | NordLayer | SOC 2 Type II認証・詳細監査ログ必須 |
| コストを最優先、セキュリティ要件が標準的 | Surfshark for Business | ユーザー無制限プランで総コスト最小化 |
| 将来的にSASEへ移行を見据えている | NordLayer | アーキテクチャがSASEフレームワーク準拠 |
| マルチクラウド環境(AWS・GCP・Azure) | NordLayer | クラウドゲートウェイ対応 |
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まとめ
コストのシンプルさを最優先するならSurfshark for Business、セキュリティ成熟度・IT管理効率・将来の拡張性を重視するならNordLayer——これが本比較の結論です。
成長を見据えた中小企業には、今から正しいアーキテクチャを選ぶことをお勧めします。
Surfsharkとの比較検討を続けている方は、Surfshark for Businessの公式サイトでユーザー無制限プランの現行価格もご確認ください。
出典
- NordLayer公式サイト — 料金・機能仕様: https://nordlayer.com/pricing/
- NordLayer SOC 2 Type II認証: https://nordlayer.com/security/
- Surfshark for Business公式サイト: https://surfshark.com/business
- G2 — NordLayer Business VPN Reviews: https://www.g2.com/products/nordlayer/reviews
- G2 — Surfshark for Business Reviews: https://www.g2.com/products/surfshark-for-business/reviews
- NordLayer SCIM/SSO統合ドキュメント: https://support.nordlayer.com/